2009年9月 9日
<第6回> ゆっくり食べて ダイエット!

 高度情報化社会の波を受けて、「やらねばならない事」に忙殺されることが日常化しています。そうした状況の中、ついつい食事の時間や睡眠時間、ス ポーツを楽しむ時間などを削り過ぎて、健康のバランスを崩している人も多いのではないでしょうか?今回は、健康でいきいきとした生活に不可欠な「食べるこ と」にスポットを当ててみたいと思います。
 早食いは ただそれだけで太る!
 「早食いは肥満の元」ということが従来から言われています。この学術的根拠はいくつかあります。代表的なメカニズムを説明しましょう。通常は物を食べると2030分間で血糖値が上がり、それを脳の視床下部にある満腹中枢が感知することで食欲がおさまっていきます。ところが早食いすると、満腹感を感じる前に必要以上に食べ過ぎてしまうという訳です。
 しかし、太るのは食べ過ぎだけが原因ではないということが近年分かってきました。「食べる量が同じでも、早食いはただそれだけで太る」というのです。名古屋大学の玉腰浩司准教授(公衆衛生学)らのグループは、愛知県内在住の3569歳の男女4742人 を対象に、「食べる速さ」と「身長」「体重」との関係を調べました。その結果、早食いの人は食べる量も確かに多かったのですが、「食べる量」や「運動習 慣」の違いが体重に与える影響を統計的に除去してみても、「男女とも食べるのが速い人ほど太め」という傾向が見られたのです。
 グラフをご覧ください。BMI(体格指数)は体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で表される肥満度の指標ですが、「食べる速さ」が「ふつう」の人を基準にすると、「とても速い」男性はBMIがプラス約1.5(体重では約4 kg重い)、逆に「とても遅い」男性はBMIがマイナス約1.0(体重では約3 kg軽い)という結果になったのです。 

 ゆっくり食べて ダイエット!
 ダイエットとは、健康や美容などを目的として、食事の量、食材の種類・バランス、食事のタイミング・頻度などをコントロールすることをさしています。そう考えると、「食事のスピードをコントロールする」ことも立派なダイエットと言ってよいでしょう。
 忙しい毎日でしょうが、一日一度くらいは会話や雰囲気を楽しみながら、ゆっくり食事を味わってみたらいかがでしょうか?楽しい食事が、健康的に痩せる秘訣なのかもしれませんね。

【引用元】筑波大学体育センター 話題の宝庫より

【参考資料】
1)朝日新聞(夕刊) 2008512
2)「asahi.com」 2006813


【著者】大森 肇